「って、お前どうしたんだよ、その体!?」

しかし、そんな少女を無視して少年は少女の体を見つめた。

桜の幹にもたれかかっている少女の手足には小さなあざが点々と見られた。

それに気づかれた少女は嫌な顔一つせず

「別に、言う必要ないでしょ」

と冷たい視線を向けた。

「お前…」

少年は少し、何かを考え込むように難しい顔をしていたが突然、少女の前に手を差し出した。

「・・・何?」