にぎわっているフードコートの中じゃその声さえもかき消されてしまう。
「そうやって決めつけて、龍は女の人が怖いんじゃないのでしょう。前みたいにもう一度裏切られるのが怖いのでしょう?だから逃げている、違いますか?」
その瞬間、龍の顔が怒りで赤くなった。
バンッ
机に手をついた振動でコップの中の水が揺れる。
周りの人の視線が集まった。
「お前が、この間入ってきた奴が、偉そうに分かったような事言うなよ!!何もわかんねぇくせに!!」
龍は立ちあがってそのままフードコートを走り出て行ってしまった。
・・・わかんねぇくせに、か。
わかってないのは龍のほうだよ。
知ってるから辛いことだって。


