彼と外に出た。 「じゃあ、歩きませんか?」 送ることは分かっていたのか彼はポケットからバイクのカギを取りだそうとしていた。 「はい、というか、覚えていてくれたんですね」 彼は嬉しそうに言った。なんか犬だな。 尻尾が見える気がする。 そのまま私たちは昨日の千景と歩いたようにマンションへと向かった。 「はい、そりゃ、あのアイスを譲ってくれなんて言う人との出会いなんて忘れられないでしょう?」 意地悪くそう笑うと彼は手を思いっきり振って否定した。