「沙織」 「あ、健ちゃん!」 沙織は俺を見つけると 満面の笑みを浮かべた。 「あのね、体操服貸してくれない?忘れちゃって…」 「はぁ…別にいいけど。沙織、3年の教室来すぎ。同じ学年の友達に借りればいいだろ」 沙織は俺より一つ下で2年生。 「だって…健ちゃんのほうが借りやすいし…あ!早く着替えないと。じゃあ、ありがとう健ちゃん!」 そう言って沙織は戻っていった。