「いきなり山並さんのレベルは難しいのですが、時間が空いた時にあちこち見て回ってもいいでしょうか。それでいいならお受けします」 品川さんは笑って手を差し出した。 「それならいつでも。当日はご新郎、ご新婦を支えるスタッフとしてお互いに研鑽いたしましょう」 あたたかな小さな手を強く握りしめた。 「仲間としてよろしくお願いします」 品川さんも営業ではない笑いを浮かべた。