箱を開けて取り出されたリングが、透明な輝きを伴って沙那さんの左手薬指にとまる。 遠くに行っちゃったな… 自分はこうやって憧れの気持ちと、少しの淋しさと、切なさで沙那さんを見ているんだろう。 あの花を生けている横顔に憧れていた。 沙那さんは自分の生ける花のように凛としている。 横顔の沙那さんはやっぱり自分を見てはいなくて、沙那さんの前にあるのは生き生きとした花と御山さんだった。