ケーキを分け終えたミオが、ためらいがちに箱を取り出した。
その頃にはケーキを食べ終えた俺は、他のスタッフがいれてくれた紅茶を飲んで誰ともなく話をしていた。
沙那さんも、仲のいいメイクさんとの話で盛り上がっていた。
「ケーキの試作なの。結輝、味見してもらえない? 」
小振りの箱には、プレゼントのようにリボンがついていた。
「バースデープレゼント?」
からかうように言ってミオを見たら、真っ赤になって固まってしまった。いつもみたいに言い返してこない。
「違うわよ。コンクールに出すケーキの試作がやっと出来たから……」



