ミオを見ると笑っていた。慌てて品川さんを見る。

「相模くん、お誕生日おめでとう。ここは誰かの誕生日は皆でお祝いするのよ」


そうだ。履歴書を出しているから、誕生日を知っているんだ。

沙那さんは知っていたらしく、楽しそうに笑っている。


品川さんが歌いだしたハッピーバースデーのメロディーに、沙那さんの声が重なり、さらにミオ、御山さんと重なっていく。普段あまり関わりのない厨房のスタッフや、料理をサーブするフロアスタッフまでいて総勢で20人ばかりになっていたので歌声は高い天井に響くほどだった。

自分の名前が歌われる頃には、歌声に優しさが含まれていて、言葉にならないほどの感謝があふれてきた。

あたたかなお祝いの気持ちがこもった歌声が、体に染みこんでいく。

やがて歌が終わり、盛大な拍手とともに、ロウソクを吹き消すように言われた。