「結輝が褒めてくれるなんて初めて」

にやりと笑う沙那さんから顔を背ける。このままでいたら、いいようにいたぶられてしまいそうだ。


「……もう言わない」

恥ずかしくて、背けた顔が熱い。触ってみていないけれど、赤くなっているのなら、なおさら恥ずかしい。

「沙那さん、相模くんに意地悪しないで。相模くんが可哀相よ。そうそう、お茶もお出ししてないわ。売店までお使いに行ってきて頂戴」

お母さんにそう言われると、渋々と沙那さんも従うようで、お見舞いのお花だけは置いていくと言って、大きな紙袋からアレンジ・フラワーを出してサイドテーブルに置いた。