夏刃side

ヒヨが倒れた。倒れたところまで駆け寄ると気を失ったようだ。

さっきまでのことを思い出す。


香賀に回し蹴りをくらわし、間髪入れず顔面に蹴りをして気絶させた。相当、キレていたんだろう。それからは、凄かった。何の表情もないまま人を殴ったり、蹴ったり。冷ややかな視線。本当にこれはヒヨなのか?

下「蝶みたいだ。」

一人がそう呟いた。確かに蝶みたいだ。軽々しく飛ぶ姿はまるで蝶だ。

俺らが出る間もないまま全部を倒していた。多分、今のヒヨには俺達では歯が立たないだろう。