授業が終わった頃、妙子が教室へ戻ってきた。
久我未美子の姿はなかった。
…あぁ、違う。
久我未美子じゃない。
久我山美海だ。
まさかあの地味な久我未美子が、大財閥・久我山の次期社長だなんて。
妙子が校長先生の話を聞いて、それを聞いた時は驚いたものだ。
…まぁ、別に興味はない。
久我未美子でも、久我山美海でも。
いじめる理由は、変わらないのだから。
「妙子、大丈夫?」
理由を知らない他の取り巻きたちが、妙子へ近寄る。
…リサは正直、あの取り巻きたちが嫌いだ。
妙子はこのクラスの有力者。
妙子の傍にいることが、一種のステータス。
妙子自身ではなく、妙子の傍にいると何があるのか、そのメリットしか見ていないんだもの。
その点、リサは違うわ。
妙子の傍にいるともらえるメリットなんて、興味ないもの。
リサは妙子自身の傍にいたいの。
決して本人には言わないけど。
妙子はリサにとって、大事な友達。親友。
手放したくなんてない。
卒業してからも一緒に笑い合いたい。
…そう、リサは思うのだ。


