「佐山?
佐山はどこに行ったんだ?」
「佐山サンは、保健室に行きましたー」
授業が始まり、先生に聞かれ、リサが答えた。
サボりだとは、さすがに言わない。
「久我もいないな。
久我はどこへ行った?」
出席簿を見ながら言う先生に、クラス中がクスクス笑いだした。
…久我未美子の机に仔猫をいれたのは、この笑っている誰かだろうなぁ。
そんな他人事のように思っていると。
「久我さんも保健室です」
真宮美弦の言葉で、笑いが流れていた教室内が静かになる。
それほど真宮美弦の声は良く響き―――誰もが従うの、だ。
リサは、そんな真宮美弦の声が嫌い。
てか、アイツの存在自体が嫌い。
…アイツと“ああいう関係”ってことに、吐き気がしてくるわねぇ。
「風邪が流行っているのか?
皆は、風邪には気を付けるように」
見当外れな担任の見解。
…馬鹿らしく、なってくる。


