「僕は!」




熟したトマトのように、真っ赤な顔をして、真宮くんは言った。








「未美子ちゃんのことが…好きなんだ!」





あたしは、息を飲んだ。

…あたしを、好き……?







「未美子ちゃんのことが好きだから。
だから、未美子ちゃんがいじめられているのを見て、何度も助けてあげたいと思った。

だけど僕は無力で、助けることが出来なかった。
佐山さんたちに、何か言うことも出来なかった。

…だから、傍にいたいと思った。
僕が未美子ちゃんの1番近くで、未美子ちゃんを守ってあげたかったんだ…」





守りたいけど、守ってあげられないから。

1番傍で、守ってあげたかった。

…真宮くんは、絞り出すように言ってくれた。






「……ありがとうっ…真宮くん…」






やっぱりキミは。

あたしにとっての、ナイトであり、王子様だ。





キミがいるなら、

どこへでもあたしは生きていける。

いじめにも、負けないでいられるんだ…。