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捕まらない程度にぶっ飛ばし、あたしは初めて真宮くんの自宅へ行った。
高級住宅街に並ぶ、一際目立つ立派な家。
高そうな石の表札に刻まれた名前は、橘。
それを見て、あたしは少し哀しくなった。
思い切って、インターフォンを押す。
誰かが出てくる間も、あたしはずっとそわそわしていた。
「どちら様ですかー…って、久我ちゃん?」
出てきたのは、里沙だった。
ピンクを基調にした、可愛らしいワンピースを着ている。
「どうしたのぉ?」
「里沙、真宮くんいる!?」
「お兄ちゃん?
お兄ちゃんなら、いないよぉ」
「どこに行ったの!?」
「さぁ…」
「さぁ…って!
里沙、異父妹(いもうと)でしょ!?」
「そうだけどぉ。
リサはお兄ちゃんと仲良くないしぃ?」
にっこり可愛らしく笑った里沙だけど、あたしは笑うことなんて出来なかった。


