『おはよう、ミミちゃん』
振り向かなくてもわかる声。
その一言から、あたしの朝は始まっていた。
『僕が誰と仲良いとか、関係ないはずだよな?』
あたしを庇う、強い口調。
頼もしいと思えた。
『僕に、任せてよ…』
上履きの必要さを話してくれたこともあった。
人生初のお姫様抱っこは、ドキドキで溢れていた。
『必ず、ミミちゃんの力になるから……』
力強い味方がいる。
その安心感は、あたしの憂鬱な気持ちを和らげてくれた。
『無力で…本当に…ごめんね……』
弱々しい声で言ってくれる、彼。
誰よりも優しい人だった。
『お前ら、こんなことして楽しいのかよ。
くだらない真似するな』
あんなに鋭いこと言うくせに、あたしには優しい言葉をかけてくれた。


