『俺が優しくしたことによって、お前は想像を絶する裏切りを受けたわけだよな?
今のお前、すっげぇ不幸な顔しているからな…』
あの顔は、見ていられなかった。
彼女には、笑顔でいてほしかったのに。
『優しくしておいて良かったよ』
最初から最後まで、
出会った日から全てを告白する日まで、
―――優しい俺でいたかった。
俺の頬を泣きながら平手打ちした彼女。
見ていられなかった。
叩かれた頬よりも、今にも泣いてしまいそうな心の方が痛かった。
―――過去には全く感じなかった罪悪感。
何故今ここで、彼女に『いじめはいけない』と説得されていると、罪悪感が溢れてくるのだろうか?
『否定された気分』と、彼女は言った。
俺が自分で、俺自身を否定した。
俺が彼女へ対して感じていた、あったかい想いを。
彼女の傍にいたいと思う、その気持ちを。
俺は全て、否定した。


