そうしたらまさか、事を見守るために居たかのように見えた佐山が、過去に俺をリーダーとする“あのグループ”からいじめに合った被害者であり、
俺に唯一反抗してきた“あの生徒”だと自分から告白した。
まさか、被害者がいるなんて。
“あの生徒”に会うなんて。
…とんでもない切り札を持っていたんだ、佐山は。
もう、隠せなかった。
俺と面と向かって話し、俺が“スクール・キラー”だと知る“生き証人”がいるんだ。
隠し通すなんて、無理だと思った。
素直に全て話した。
さすがに“スクール・キラー”になったきっかけは話さなかったけど。
…思い出したくもないんだ。
父さんと母さんの秘密も、俺が味わった屈辱感も。
今も本当は、母さんや小学生の頃の“奴ら”にヤられた傷は、癒えていない場所がある。
思い出そうとすると、何故か少しだけ痛むんだ。
そして俺は、
―――最低最悪の、嘘をついた。
未美子ちゃんに近づいた理由。
―――それは、本当。
不幸になるのが見たかった。
未美子ちゃんと一緒にいる理由。
―――それは、嘘なんかじゃなかった。


