何で謝っているんだ、俺は。
だけど、言うことは全て事実だ。
…俺は、自分が無力だと、日に日に知らされている。
彼女の持つ、無邪気な瞳(め)を守れないのを、痛感しているんだ。
「真宮くんは悪くないよ。
だからそんなに…自分を責めないで。
あたし、真宮くんがいてくれるから。
妙子たちのいじめにも、耐えきれるんだよ。
真宮くんがいなかったら、あたしはとっくに不登校になっていたかもしれない。
それほどあたしにとって、真宮くんは大事な存在なんだよ。
ありがとう、真宮くん。
ここまで運んできてもらっちゃったし…。
本当に、ありがとう……」
違う。
違うんだ。
違うんだよ、未美子ちゃん。
俺はそんな大きな人間じゃない。
かつて多くの生徒を退学へと追い込んだんだ。
俺は、本当は、ここにいるべき人間じゃないんだよ。
アイツらが俺をリーダーだと言えば、俺は簡単に堕ちることが出来る存在なんだ。
「ありがとう、ミミちゃん。
そう言ってくれると…嬉しいよ……」
本当に、嬉しいよ。
「だって、本心だもの。
嘘なんかじゃ、ないからね!」
知っているよ。
キミが嘘をつかないこと。
誰よりも無邪気なキミが、嘘なんてつける性格じゃないこと。


