俺の顔を見るなり、お姫様抱っこされたことを思い出したのか、真っ赤になる未美子ちゃん。
完全に俺を信じ切っている、その無防備な笑顔に、また苦しくなった。
「ごめん真宮くん!
ずっと待っていてくれたの?」
「待っているって言ったでしょミミちゃん。あと……」
真っ直ぐな目で見つめられ、思わず視線を落とす。
…見ていられない。
そんな真っ直ぐな瞳(め)で、俺を見ないで。
「ミミちゃんを1人で教室に行かせると…佐山さんたちが何かしそうで…危険だと思ったから……」
何が危険なんだよ。
いじめられるんだろ?目の前の彼女が。
俺が望む不幸な顔にもなるし、また泣くかもしれない。
それを庇うような発言に、
俺は少なからず戸惑いを覚えた。
「僕…ミミちゃんを、守りたいって思うのに…。
ミミちゃんを全然、佐山さんたちから守ってあげられなくて…。
ミミちゃんが、ああやって傷つく度、嫌なんだ…。
口だけで、助けてあげられない僕が…。
無力で…本当に…ごめんね……」


