ちなみに俺が主犯だってこと、先生たちは知らない。
知っているのは、ごく一部の生徒だけ。
学校内では普段、アイツらと関わってないし。
アイツらが勝手に事をエスカレートさせたんだ。
…例え、最初に言いだしたのが、指示しだしたのが俺でも。
「でも、いじめで補導って…凄いですけど…」
「いじめを受けた生徒の中で、自殺者が出たらしい。
それで、素行不良として、補導されることになったんだ」
「…そうなんですか……」
俺が補導されたら。
あの女はどう思うのだろうか?
「ところで真宮くん。
その腕の包帯、どうしたんだい?」
「え?
…あぁ、昨日階段から落ちちゃって」
「階段から落ちた?
随分落ちるね。
確かこの間も落ちて骨折とかって言っていたじゃないか」
「アハハ、僕ドジなんですよね。
擦り傷なんてしょっちゅうですよ」
言えない。
あの女にヤられているなんて。
殺されかけたことも何度もあるなんて。
ああ…一緒なんだ、俺も。
母さんを痛めつけて笑う父さんも、
苦しむ俺を見て楽しむ母さんも。
そんな異常空間で育ち、周囲とは変わった親から産まれたんだ。
俺も、あの生徒―――佐山妙子―――が言っていたように、狂っているんだ。


