スクール・キラー お嬢様の秘密









☆☆☆





「ごめんなさい!アナタ!!」



俺の、街から離れた平屋の家には、母さんの泣き叫ぶ声が何回も響いていた。

俺はその姿を、ふすまの影から見ていた。




「…美弦か」

「!」




俺の視線に気が付いたのか、静かに俺の名前を呼ぶ父さん。

小さな丸眼鏡をかけたこの男が、俺の実の父親。




「美弦は気にしなくて良いんだぞ?
母さんと父さんは、仲良く遊んでいるだけなんだから」



そう言って微笑みながら、母さんの髪の毛を引っ張って自分の方へ寄せ、お腹を思い切り蹴飛ばす父さん。

俺は見ていられなくって、何度も光景を目撃しては自室へ逃げ込んだ。






数年後。

父さんと母さんが離婚した。

父さんが、母さんが別の男と浮気していたことを、遂に知ったらしい。

最後の最後まで、母さんを殴りつける父さんを見て、俺は溜息をついた。





何で気が付かないかなぁ、父さんは。

ずっと前から、母さんは別の男と付き合っていたって言うのに。