「ただいま……」
相変わらず静かな、自宅。
広いだけで、中身は空っぽ。
…母さんはそんな生活に、満足してんのかな…。
「美弦?」
「!母さん」
「里沙はどうしたの?」
「……知らない。
友達の家じゃないの?」
「また友達の家?
あの子、もう少し早く帰ってくるよう言わないといけないわね」
「良いだろ、そんなに干渉しなくても。
里沙も高校生だし、友達と遊ぶの楽しいんでしょ?」
「里沙って何よ、美弦。
美弦は里沙をりーちゃんって呼ぶよう、お義父さんから言われてんでしょ?」
「……ともかく。
あんまりしつこくしない方が良いんじゃない?
そもそも、普段あまり干渉しないんだから、帰りだけ過保護になるの可笑しいと思うけど」
「はぁ?
……美弦、アンタ、ワタシに意見して良いと思っているの?」
「…………」
「ワタシがアンタのお父さんと離婚したの、アンタのせいなの、覚えてないの?」
「覚えているよ。
だけど、本当に母さんは…自分に非がないって、本当に思っているのか?」
父さんと母さんが離婚したのは、お前のせいだろ?
…そう言ってやりたい。
だけど我慢して、言葉を飲み込んだ。


