「お前、今泣いているんだろ?
その理由は、俺が“スクール・キラー”であり、俺がお前に近づいた理由を知ったからだろ?
俺が優しくしたことによって、お前は想像を絶する裏切りを受けたわけだよな?
今のお前、すっげぇ不幸な顔しているからな…。
優しくしておいて良かったよ。
ここで俺がネタバレしなければ、お前のそんな不幸顔、見れなかったからな」
不幸な顔しているんだ、あたし。
…そりゃ、そうだ。
……大好きな彼に、裏切られたんだから…。
「嘘だったの…?
あたしを…好きだと、言ったのも…」
「当たり前だろ?
好きだって言った方が、お前が不幸になると思ったんだよ。
裏切りの深さも、大きくなったしな」
「アハハハハハハハハッ!」という、美弦の甲高い笑い声が空へ響く。
空は青空特有の美しい色を消し、真っ赤な夕焼けへと、顔を変えていた。
大きな太陽が、美海の涙と、美弦の笑顔を照らしていた。
「…ハハハ…ハハッ…。
どうだ?
俺が用意したクライマックスは。
お前が佐山や橘と屋上で待ち合わせだって、朝話していたのを聞いて、先回りしておいて良かったよ。
俺がずっと望んでいた、お前の不幸顔が見れたしな……」


