過去に、自分へ言って来た女子のことを。
『アンタはビョーキだ』
『アンタは狂ってる』
『アンタは可笑しい』
『アンタは壊れてる』
そっか…。
アイツが、目の前の、コイツだったんだ。
折角見つけた、オモチャは。
「…お前だったんだな…」
呟いた美弦の声は、給水塔から美弦が出てくる時に聞こえた、氷のように冷たい声だった。
「……あーあ。
バレねぇと思ったのによ…」
クシャッと髪の毛を崩す美弦。
美海は、その姿を見て、戸惑っていた。
誰…?
彼は、誰?
知らない…。
真宮美弦は、知っている。
だけど、目の前にいる“真宮美弦”は、知らない。
今までの真宮美弦くんは…
誰だったの……?


