妙子の告白に、美海と美弦が固まる。
里沙だけ、冷静に見つめていた。
里沙は、知っていたのだ。
美海をいじめていた主犯の妙子が、過去にいじめを受けていたことを。
「覚えてないでしょうね…アンタは。
アンタがいじめを行い、多くの生徒を転校へと追いやった事件、あったでしょ?
私は、その中学校に、一時期通っていたのよ。
私も、アンタをリーダーとするグループに、いじめられたのよ!」
妙子は耐えるように、強く目を瞑った。
クラスメイトから受ける、冷たい視線。
うわべだけで、守ってくれない教師。
仕事が忙しく、心配をかけたくないため言えない両親。
女子に呼びだされ、あることないこと言われる悪口の嵐。
男子にトイレへ引きずり込まれ、泣き叫ぶ自分。
「いじめられた私は、何度も死のうとした。
他の人と同じく、転校しようとさえ考えた。
運が良かった方よ…私は。
父の仕事の都合で、本当に転校が決まったんだから。
転校する前日、私は、仲間と一緒に、男子生徒を傷めつけていた、アンタを見たわ。
アンタは、痛めつけてはいなかった。
ただ、その光景を…冷たい笑顔で見守っているだけだった。
私は、確信したわ。
アンタが、“スクール・キラー”だと…」
妙子の告白を聞きながら、美弦は思い出していた。


