妙子と里沙は、あたしの正体を知っている。
『いじめ防止委員会』のことも、薄々気がついているであろう。
久我山が『いじめ防止委員会』を立ち上げた張本人のことは、有名なことだから。
それが、何がきっかけで立ち上げられたのかも。
「珍しいわね、2人が揃ってくるなんて」
辺りをキョロキョロ見渡しながら、あたしの部屋へ入る2人。
地味な格好しないで良いから楽だわ。
「突然悪かったわね。
今、時間良いかしら?」
「構わないわよ。
何か飲まれるかしら?」
「お言葉に甘えて。
…私は…オレンジジュースで」
「リサはぁ…紅茶が良い!」
「わかったわ。…村瀬」
「かしこまりました。
ただいま持って参ります」
村瀬が無駄のない動きで部屋を出て行くのを、2人は物珍しそうに見ていた。
…まぁ普段執事喫茶とかでも行かない限り、こんな身近に執事なんていないから。
あたしにとっては、幼い頃から慣れた光景だけどね。
妙子にオレンジジュース、里沙に紅茶、あたしも紅茶を飲みながら、向かい合う。
「今日はどのような用件でいらしたのかしら?」


