ぎゅっと握った手に力が籠る




「'何か'は私にはわからないけど


美姫泣かさないでね!」



「な、泣かすも何も……俺は………」



「ごめんごめん!私が泣かしちゃった?」



「え?」




先輩が俺の顔を下から覗きこむ




先輩は申し訳なさそうに微笑んで





「泣きそうな顔してる」