「何、言ってるんだよ、」





腕の中の谷口は少し震えていて



更に強く抱き締めた






「私を好きになんてならない





みんな、






お姉ちゃんが好きなの…………」








谷口の傷がやっと見えた






「谷口、わかんないの?





先輩がどれだけ谷口のこと好きなのか




誠也と龍が好きだったのは先輩じゃない




谷口だよ




俺は谷口美姫が好きなんだよ」






わかって欲しい





きっと、谷口の傷は






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