もう一度ビシッとツッコミを入れてやる。
「うおっ、複雑骨折」
「もう!」
晃一を睨むと、彼の笑顔が大きくなった。つられて私も微笑む。
なんだ、晃一と二人きりでもちゃんと話せるし、陽太たちと四人でいるときと同じくらい楽しい。
そういえば、子どもの頃は当たり前のようにふざけ合っていたのにな~。なんだか時間が巻き戻ったみたいだ。
そんなことを思ったとき、ちょうど上映開始時刻になって明かりが消えた。
いよいよ映画が始まる。晃一のくだらないボケの相手をするのはもうおしまい。
お腹の底に響くような重低音とともに目の前の大スクリーンに映し出されたのは、漆黒の宇宙空間。そしてそこに漂うごつごつした小惑星の群れ。その中に吸い込まれるようにして映像が変わったかと思うと、青く美しい地球が小さく映し出された。
徐々に地球が近づいてきたかと思ったら、不可解な言語が聞こえてくる。これを話しているのは、高度な知能を備えた宇宙生命体――いわゆる宇宙人だ。数日前、地球から遠く離れた彼らの星に、装置の誤作動で軌道を外れてしまった地球の無人探査機が不時着した。探査機に搭載されていた地球からのメッセージを、彼らに対する脅迫だと捉えたその戦闘生命体は、滅ぼされる前に滅ぼせ、と地球侵略に向かっているのだった。
「うおっ、複雑骨折」
「もう!」
晃一を睨むと、彼の笑顔が大きくなった。つられて私も微笑む。
なんだ、晃一と二人きりでもちゃんと話せるし、陽太たちと四人でいるときと同じくらい楽しい。
そういえば、子どもの頃は当たり前のようにふざけ合っていたのにな~。なんだか時間が巻き戻ったみたいだ。
そんなことを思ったとき、ちょうど上映開始時刻になって明かりが消えた。
いよいよ映画が始まる。晃一のくだらないボケの相手をするのはもうおしまい。
お腹の底に響くような重低音とともに目の前の大スクリーンに映し出されたのは、漆黒の宇宙空間。そしてそこに漂うごつごつした小惑星の群れ。その中に吸い込まれるようにして映像が変わったかと思うと、青く美しい地球が小さく映し出された。
徐々に地球が近づいてきたかと思ったら、不可解な言語が聞こえてくる。これを話しているのは、高度な知能を備えた宇宙生命体――いわゆる宇宙人だ。数日前、地球から遠く離れた彼らの星に、装置の誤作動で軌道を外れてしまった地球の無人探査機が不時着した。探査機に搭載されていた地球からのメッセージを、彼らに対する脅迫だと捉えたその戦闘生命体は、滅ぼされる前に滅ぼせ、と地球侵略に向かっているのだった。


