私の緩んだ口元を晃一が人差し指で弧を描くようになぞった。

「好きになったから、その人が理想、かぁ」

 でも、確かにその通りだよね。私にとって、今は晃一が理想の恋人になっちゃったんだもん。

 そう思ったとき、晃一が顔を傾けて、そっと私の額にキスをしてくれた。