キーンコーンカーンコーン



チャイムがなる。

数学の担当教師は荷物をまとめると、スタスタと教室を出ていった。


昼休みなので俺は弁当をもって生徒会室へ向かう。
一番傍の階段を降りていると、


「神田の兄貴ぃ~」


俺を呼ぶ俊行の声がした。


気付いて立ち止まると、行きを切らした俊行が駆け寄った。


「兄貴、俺もつれてってくださいっ! 」


そう言われてめんどくさかった俺はテキトーに答えた。


「ああ、いいぜ」


すると俊行は目を輝かせて礼を言ってきた。



くっ、コイツ何気可愛いな。