____ブーッ、ブーッ。 メールの受信音で我に返った。 「誰だろ」 ぱっぱとスマホを操作して、メールを開く。 差出人は……保谷さん。 《こんばんは、夜遅くにごめんね。明日の予定って空いてる? 》 保谷さんはお父様が勝手に見つけてきた、私の婚約者候補。 私は雷以外と結婚する気なんて、さらさらないのに。 でもお父様がうるさいから、とりあえずお試しでってことになっている。 お試しと返事をしてからたまに、彼からメールが来るようになった。 まだ会ったことはないけれど。