その後、春香ちゃんは凰牙?とかいう族の話しかしなかった。


それは春香ちゃんの家の前で分かれるまで続いて、正直うんざりしていたり。


それから一人で駅に向かい、電車に乗る。そんないつも通りの日常。の、はずだった。


「や、やめてくださいっ!いやっ!」

「大人しくしろよ、悪いようにはしないからさ」


細い路地から、そんな声が聞こえてくるまでは。


チラッと覗いてみると、案の定数人の男に襲われる高校生ぐらいの女の子の姿が。


…ホント、男って。


「なーにやってんの?」


あたしは衝動的に男達に声をかけていた。