あたし、地味子やってます

「ところで、なんでベル鳴らしたのぉ?あれはただの飾りで、インターホンはあれだよぅ」


そう言ってライが指した場所には確かにインターホンが。


そんな事言われても、知らなかったんだからしょうがないじゃないか。


「まぁいいや、行こう?ボク、莉緒ちゃんの案内役なんだぁ。“八神リオ”ちゃんの」


そう言ってライは屈託無く笑う。思わず溜め息がこぼれた。


八神リオ、というのは、あたしが(というか父さんが)用意した偽名。


さすがに本名で入るとバレるリスクが大きいから避けたらしい。そこはきちんと頭を働かせたようだ。


だけど既にあたしの本名を知っているライからすれば怪しいことこの上ないだろう。あの時のあたし、なんで素直に名乗った。


「まぁしょうがないよねぇ。莉緒ちゃんの家は物凄く大きいから、この学園では無駄に注目浴びちゃうだろうし。だからボク、誰にも言わないよっ」


何を言われるのかと身構えたあたしに、笑顔でそう言ったライ。何この子天使?神様、地上に天使がいます引き取ってください。


とりあえずあたしは全力でライにお礼を言った。いやホント、頭が下がります。