二人が丁度私の目の前を通り掛かる瞬間、正に走馬灯のように私の15年前の記憶がフラッシュバックしてきて、
「…かいとう、ご……解答5っ」
気づけば、
「Answer5(アンサーファイブ)っ!!!」
と、思いっきり花道の甲斐くんを真っ直ぐ指差し、口からはさっきの『じんちゃん』以上の野太い声が出ていた。
「しゅ、主任?」
怪訝な顔で振り返った香山さんより、私の瞳に写ったのは、キョトン顔で立ち止まり、こっちを凝視している甲斐くんの姿だった。
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