「どうしたんですか?主任。キョロキョロし過ぎですよ、」
「だって、香山さん」
「『ノゾミン』です」
…そうだった。
「ノゾミン、やっぱり私、浮いてない?」
「え?そうですか?」
「ほら、HigherFlyのファンって、20歳前後の若い子ばっかりじゃない」
「あ〜」
香山さん、いや、ノゾミンは、うっすら笑いながら回りを見渡し、ツツツと、私に寄り添って来て小声で呟いた。
「主任、もっとちゃんとよ〜く見て下さいよ」
ん?良く見る?
「若い子も確かに多いですけど、半分はアラサーですから」
え?アラサー?
言われて、ゆっくり落ち着いてもう一度回りを見渡してみる。
…た、確かに。良く見ると結構しっかりした大人の女性が混ざっている。



