「それって、元カレか?」
「いえ、元アイドルです」
「…何言ってんのかイマイチわからないけど、とにかく、断っていいんだな?」
「はい」
「わかった」
課長は、立ち上がると恐らく誰かに報告する為に出て行った。その後ろ姿を見届けると、隣の香山さんが椅子ごとをツツツーっと寄ってきた。
「ドバイを断ったってことは、甲斐くんと続けて行くって事ですか?」
「ううん。甲斐くんとは別れた」
「ええーっ!」
「っ!声が大きい」
「すみません…。でもっ」
「もう終わった事だから、蒸し返さないの」
「…そうなんですか…」
「これからは、アイドルといちファンの関係よ」



