「え?じゃ、甲斐さんが40代になるの待ってたら、哉子さんは、その…、もう子供産めないかも知れない歳になるから、別れる事にしたって事ですか?」
「…まあね。丁度、お見合い話もあったし」
「お見合い?」
「うん。取引先の会社の社長の息子さんで、今度ドバイに出来る支社の支社長になる予定の人なの」
「ドバイの支社長ですか?」
「うん」
「お見合いだったら、直ぐに結婚出来ますもんね」
辰巳くんは納得したように頷きながら、カクテルを口にする。
「そうね」
私の返事を聞いて、黙って私達の会話を聞いていたしゅうちゃんが口を開いた。
「哉子ちゃん」
「はい?」
ふいに名前を呼ばれて、ビクッとしてしゅうちゃんの顔を見上げた。



