しゅうちゃんと目があった。
「…そっか。残念だけど、それなら、祝福してあげないとね。闘吾もデビューの夢は叶ったんだし」
「…はい」
って、答えると甲斐くんは、
「お幸せに」
って、私に声をかけた。
「うん、ありがと。甲斐くんも、頑張ってね。もし、甲斐くんのコンサートに行けたら、また、大きな声で叫んじゃうかも。その時は、無視しないでよ」
めーいっぱいの笑顔で甲斐くんを見上げて、口からそんな言葉が出ていた。
「ああ。じゃ」
苦笑いのような顔を残して甲斐くんは、サッと歩き出し、お店を出て行った。
「…」
「ホントに良かったの?」
後ろからしゅうちゃんの声がして、甲斐くんが出て行ったドアを見つめていた自分に気づいた。



