「…」
「甲斐くんには、私も感謝してる」
「…」
「誰かを好きになる気持ち、思い出させてもらったから」
「…」
「ありがとね」
「…なんだよ、それ」
「ん?」
「結局、あの男とドバイに行く方を選んだって事かよ」
「…うん。ゴメンね」
「…」
「今日、直接言えて良かった。甲斐くんとは、ホントタイミング良く、偶然良く会えたよね」
「…」
「CD予約したよ」
「…」
「これからも『TimeLess』の『甲斐闘吾』のファンでいていいでしょ?」
甲斐くんは、グラスに残っていたビールを一気に飲み干した。
「…ドバイに行ったら忘れちまうだろ、どうせ」



