「はい。じゃあ、もう少し」
鞄から手を離し、キチンと前を向いて座り直した。
「昭次、闘吾にビールでも出してやって。哉子ちゃんもビールでいい?」
「あ、はい」
辰巳くんに指示を出すとしゅうちゃんは奥に入って行った。辰巳くんは私達にビールを出してくれたら、
「ごゆっくり」
と、言い残して、しゅうちゃんと同じように奥に引っ込んでしまった。…これって、私達に気をつかってくれてるって事よね。
「一人で何してんの?こんな時間まで」
ビールを一口飲んで、甲斐くんはこっちを見ないままそう言った。
「すぐ帰ろうと思ってたんだけど、辰巳くん忙しそうで、声掛けるタイミング見計らってたら、寝ちゃってて、起きたら今になってた」



