お兄さんがカクテルを作ってくれてる間、店内をチラチラと見渡してみたけど、しゅうちゃんの姿は見当たらない。毎日出てる訳じゃないよね、やっぱり。
「どうぞ」
「あ、いただきます」
出されたカクテルを一口飲む。
「ん、美味しい」
「ありがとうございます。でも、マスターに会いに来られたんですよね?」
「あ、いや、そういうわけでも…」
「今日は、なんか打ち合わせがあるとかで、遅くなるらしいんですよね」
「そうなんですかぁ」
「僕じゃあ、お話相手にはなりません、かね?」
って、バーテンダーのお兄さんがはにかんだ笑顔を向けてくれた。どんだけいい子なんだ、このお兄さんは。



