「はぁ〜」
香山さんは、大きすぎるため息をついて、デスクに両肘をつき、両手でおもたそうに両頬を支えた。
「あ〜、きっと、じんちゃんも彼女いますよね…」
「かもね」
と、ここで、その体勢のままジトッとした視線で香山さんがこっちを見た。
「ん?」
「…主任って、結局、甲斐くんと付き合ってるんですか?」
「!」
「玉の輿の話蹴ってまで甲斐くんを取ったってことは、付き合ってるんですよね〜?」
「…まぁ」
とは、言うものの、あれから電話もかけず、かからず。結局会ったのもあのお見合いの日が最後。もはや、
『寿退社の夢叶えてやる』
と、言った甲斐くんの言葉は、私の空耳だったんじゃないか?と思わざるをえないような状況でして。



