暗い階段に、先生と私の足音が交互に響く。
お互いもう何も言わない。
私は一度に沢山の事がありすぎて何も言えなかった。
もっと伝えたかった好きの気持ち。
先生から言われたごめんの言葉。
神谷先生からのお叱り。
急に終わってしまった。
頭の中はぐるぐるしていて気持ち悪い。
このまま、帰るんだ。
もう先生と話せるこんな時間は来ないかもしれない。
話だって、まだ途中だった。
でも、もう帰るんだ。
先生の背中を見ながら、ひとりで考えた。
職員室の前に着くと、先生は立ち止まって振り向いてくれた。
「じゃあ、また明日からも笑顔で学校来いよ。」
見上げた大好きな先生は、悲しそうな元気のない顔。
私が、こんな顔にさせたんだ。
「……はい。じゃあ……さようなら。」
先生に嫌われた。
そう思うと見ていられなくて、暗い階段に逃げ込むように学校をでた。

