───────カツカツカツカツ…。
廊下から微かな足音が聞こえてきた途端、
────ドンドンドンドンッ!!!
………!!!???
急にドアを強く叩く音が響いて
肩がビクッと跳ね上がる。
誰……??怖い……
部屋は微妙な空気だっただけに、息を飲んで先生と目を合わせる…。
怖くて縮こまり、無意識に息を潜める私。
隣にいた先生はイスから立ち上がってドアの方へ歩いて行く…。
────────ガラガラガラ…
ゆっくりとドアが開けられる。
開いた扉の向こうに立っていたのは、
技術科目担当の白髪のおじさん先生だった。
神谷先生といって、何度か授業を受けたことがある。
生徒に対して冷たくて、授業も分かりにくいから生徒からはあまり好かれていなかった。
そんな、いい先生とは言えないような人だけど…
佐野先生よりも年だけはかなり上。
つまり、先生の上司なんだ………。