頭のどこかで夢を見ていた。
期待していた。
だってよく夢に見るんだ。
先生が私を抱き締めてくれて、
手を繋いで頭を撫でて優しく笑いかけてくれる夢を。
夢のなかだけでいいから見ていたかった。
夢でも嬉かった。
そんな想いが
心の中の淡い期待を
ずっとずっとくすぶらせてきた。
でも、今現実を突きつけられる。
先生がいたから毎日が楽しかった。
先生に出会えたから学校が好きだった。
毎日毎日、頭のなかは先生でいっぱいだった。
先生に恋できなくなった私は
どうしたらいいんだろう?
「………小春。ありがとう。そんな風に思ってくれて。」
先生は苦しそうにゆっくりと、静かに話す。
「だけど、お前の気持ちに答えることは出来ないよ。
俺は教師だから。
自分を許せなくなる。」

