無事にフライトも終わり、学校に着くとみんなで帰りの式をする。

やっと見つけた先生は、生徒の後ろの方に立っていた。



教頭の話と式が済み、みんなが帰り始めると、校門で挨拶をする先生。

久しぶりに聞くその大きくて響く声。



少しでも長く話したくて、先生を独り占めしたくて、人が少くなるのを見計らって挨拶に行く。




「さよーなら~!」


「先生。またね。」


「はい!ゆっくり休んで下さい!!」


お迎えに来た母たちがいたからか、敬語で話す先生。


「うん。ありがとうございます。先生さようならぁー。」


結局長くは話せなかったけど、最後の最後に先生と一瞬でも目があって声が聞けて。

それだけで嬉しくて嬉しくて、さっきまでの寂しい気持ちはどこかへ行ってしまったくらい笑顔になれる。


二泊三日、喜んだり落ち込んだりいろいろあったけど……


先生への恋心を深めたところで、こうして私の青春の修学旅行は幕を閉じた。