教室の棟から離れている理科準備室では、私と先生の声しか聞こえない。
先生は、私の"好き"をどう思ってるのかな。
ああ、またか。って子供の気まぐれだと思ってる?
こんな強い気持ち。
この先の人生だってこんなに好きになれる人にはそうそう出会えないって高校生の私でも分かるよ。
授業が始まると、先生は窓際の机でプリントを使いながらお仕事をしている。
「先生、何か…お手伝いすることある??」
「ありません!……なに?コーヒーでも飲む?」
隣で何かしなきゃってソワソワする私をみて、言ってくれた。
「飲む!ありがとう。」
本当はコーヒーは苦手だけど先生が淹れてくれたから、準備室で本に囲まれながら飲んだ。
特別なコーヒーと
特別な時間。
私はこのコーヒーの味も一生忘れないだろう。

