先生はなにも言わない……。
抱きついたままシーンとした時間が過ぎる。
想像してたより先生の体は固くて大きくて。
先生の匂いとタバコの匂いに包まれると、夢みたいでまた泣きそうになる。
ああ…どうしよう。離したくない…。
横で先生の手が動くのがわかる。
さっきみたいに肩を持って離されるんだ。
そう思うと悲しくなって、怖くなって……
自分から一歩下がって離れた。
おそるおそる先生を見上げると、申し訳なさそうに眉毛を下げて、同情するような目で私を見る。
ポロッ……
ホロリホロリ。
泣きたくなんてないのに、涙が出る。

