少しでも先生の側にいたくて。
今までの学生生活が嘘みたいに、
先生がいるだけで毎日がこんなに楽しい。
そんなことを考えていると、
理科室の隣の準備室から白衣を着た王子様が現れる。
「おう!準備特にないから座ってていーよ!」
あまりのかっこよさに固まってしまった。
なにこれ!!!
真っ白で丈の長い白衣…
コスプレの良さ初めて知ったよ!
可愛すぎでしょ!!先生…!!
「え…先生なにそれ…?」
「ん??……これ?
これは大学の時から授業で着てんだよ。
これ着て友達と教授と実験とかしてさ。」
そう言ってニヤリと笑う先生。
私は何も言い返せない。
もう1時間にやけっぱなしだった。
唯一私の気持ちを知っている友達に、小春大丈夫??って笑われながら……。
授業では、電気の実験をした。
先生が考えた授業、先生の声も仕草も、一瞬だって逃したくないんだ。
「んー、じゃあ小春ここ持ってて。」
突然の指名に、体が熱くなる。
「…はい。」
震えそうな手で先生に言われた通り器具を支える。

